ブックパスは正念場かな

ここで以前も触れたAUのブックパスだが、読み放題という点が革新的ながら、なかなかカタログが充実せず、このまま行けば失敗ということになりそうな気配が漂ってきた。

読み放題のキモは、カタログの充実度にある。ところがブックパスの読み放題は、何やら「一週間限定で一巻目だけ読める」サービスに注力してしまっていて、肝心の読み放題のカタログがまるでダメダメだ。

一巻を読んで気に入ったら二巻以降も買ってください、というのは、過去にも電子書籍ストアでは行われてきたことで、全然目新しくない。

二巻以降の値段設定も通常の値付けで、どこが「読み放題」なのか、全然分からないし、辻褄が合っていない。

今のところブックパスは、AUのスマートパスに加入していれば7月末まで無料だから、それまでは利用するが、このままなら7月末で利用は止めることになるだろう。私はスパートパスも全く使っていないので、そちらも同時に止めることになる。

コンセプトは素晴しいので応援したいが、このまま失速して尻窄まりになってしまう気がする。

Dモーニングは素晴しい

週間コミック雑誌「モーニング」のiOS端末向け電子書籍「Dモーニング」なるものが開始された。

詳細は
こちらで分かるが、月間500円の購読方式になっている。

ここで何度か書いたが、私は、新聞と雑誌は、一部を除けばすべからく電子書籍化されるべきと信じている。それは、新聞と雑誌が、ゴミになることが前提のメディアだからだ。

大量のゴミとなることが分かっているメディアをいつまでも売り続ける時代でもあるまい。

印刷版が一冊330円のところを、Dモーニングでは月に500円とした値段設定も非常によい。

印刷版に比べれば半額以下だが、それで私のように日頃モーニングを買っていない読者に10倍売れれば全く問題ないだろう。その内に発表にはなると思うが、どんな購読数が出るか楽しみだ。

私は、日頃、少年マガジン、ヤングマガジン、ビッグスピリッツ、ビッグオリジナルを毎号読んでいるが、今回のDモーニング形式で、別冊少年マガジン、少年ジャンプ、少年サンデー、アフターヌーン、ビッグコミック、辺りが電子化されれば、すべて購読するだろう。

なお印刷版にあってDモーニングにない漫画があるが、新聞記事によれば、それは作者の意向によるものらしい。残念ではあるが、仕方ないことだ。それより、読めない漫画がなんであるか、そしてその理由を発表してくれているのが嬉しい。

以前ここでも取り上げた
ビューンなんかでは、やはり雑誌によって印刷版と電子版が異なるが、まず何が掲載されていないのか読むまで分からないし、その理由も定かではない。すでに、ちょっと失敗感が漂うビューンだけれど、今からでも良いのでDモーニングを見倣って欲しいものだ。