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Acer Aspire ONE 722をSSDにする

Windows用のソフトウェアを試験するためにAcer Aspire ONE 722を引っ張り出してきた。サイズが小さく、デザインや色も気に入っているマシンだが、CPUがAMD Dual-Core Processor C-50 (1.0 GHz)という非力なマシンで、元々のWindows 7ではそんなにひどくなかったが、Windows 10では一回の操作ごとに処理が完了するまでしばらく待たされる感じになってしまう。

これまで、ウェブサイトやウェブアプリのWindowsでの動作や表示を確認する目的なら何とかなっていたのだが、このままではちゃんとしたソフトウェアの試験はできない。すでにRAMはデフォルトの2GBから4GBへアップグレードしてあり、元々のWindows 7の頃は少しは4GBの恩恵があったが、RAM容量で処理速度が劇的に高速化する仕様のマシンでないため、Windwos 10にしてからは実用的な速度で動作したことはなかったのだ。

とはいえ、試験のためだけに新しいWindowsマシンを買うのももったいないから、320GBのハードディスクを500GBのSSDに換装することにした。ついでにRAMも対応する最大容量だと思われる8GBにしてみよう(公式対応は、最大4GB)。500GBの内蔵SSDは6,000円くらいからあるし、8GB RAMも4,000円前後からあるので、約1万円のアップグレードだ。

手順としては、まずRAMを交換してRAM 8GBでも正常に動作するか調べる。次にSSDを外接で接続してNTFS形式でフォーマットする。そして既存のWindowsシステムをSSDに丸ごとディスククローンする。最後に内蔵ハードディスクをクローンしたSSDに交換して正常に動作するか確認する、という感じだろう。

ちなみにAspire ONE 722はRAMやHDDの交換が非常に楽なマシンで、バッテリを外してネジを一本外せば裏蓋が取り外せるのでRAMもHDDもすぐに交換できる。

今回は特に深い考えもなく、Amazonで安くて良い評価が多い製品としてSSDは「シリコンパワー SSD 512GB 3D NAND採用 SATA3 6Gb/s 2.5インチ 7mm PS4動作確認済 3年保証 A55シリーズ SP512GBSS3A55S25(実質は500GBをちょっと切る容量)」

と8GB RAMとして「Timetec Hynix IC ノートPC用メモリ DDR3L 1600 MHz PC3 12800 1.35v 204 Pin SODIMM Laptop memory upgrade 永久保証 (8GB) 」

を購入した。

RAMについては容量を増やしてもさほど高速化しないことは分かっていたが、とりあえず8GBまでアップグレードできるのか確認したかったのであえて購入したものだ。なので、以前のRAMはCL9のところ今回は少し速度が遅いCL11だが特に気にしないことにした。CL9とCL11の速度差を調べた人によると、その差は数%程度ということなので問題ないという判断だ。実際のところ、SSD換装後に元の4GBに戻して試したが特段の差は感じられなかった。

で、まずRAMを交換してマシンを立ち上げると、なんか前より遅くなっている。あれっと思ったが、しばらく使っていなかったのでWindowsの更新プログラムが適用されたようだ。久しぶりにWindowsマシンを立ち上げた際のあるあるかな。で、もともと遅いマシンでもあり、普通に使えるようになるまで数時間はかかっただろうか。

使えるようになると、以前より若干だが反応は良くなったようだ。と言っても、決して快適なわけではなくRAM容量を8GBにできるが、増やすことに大きな意味はないことが確認できた。

で、次にSSDのフォーマットだが、これが案外と大変であった。まず新たに購入したSSDをNTFSフォーマットしなければならないが、手元にあった接続ケーブル、「ELUTENG SATA USB変換 2.5 インチ HDD/SSD用 SATA3 USBケーブル 高速転送 SATA3 USB 3.0 or USB C 変換アダプタ UASP対応 容量2TB Windows/Mac OS 両対応」

が古い製品だからか、接続してもフォーマットするか確認されない。調べてみると、SSDはExternal Diskとして認識はされているが、SCSI接続のデバイスとなっているようだ。

フォーマットできなければ既存のシステムのクローンも作れないわけで、とりあえずここまでかなと諦めかけた時、ふとボリュームとしてマウントさえ出来ればフォーマットはできるのではないかと考え、macOS側でexFAT(MBR)としてフォーマットしてみるとWindows側でもボリュームとして認識してマウントされたのでNTFS形式で再フォーマットができた。ということは、接続ケーブル自体の問題ではなかったわけだが、何かしらケーブルとSSDとの相性みたいなものがあるのかもしれない。

なお、Aspire ONE 722のハードディスクはMBRパーティションになっていてブートモードがレガシーだから、exFATでフォーマットする際にもGUIDパーティションテーブル(GPT)でなくMBRを指定する必要がある。マシンのBIOSによってはブートモードをレガシーからUEFIに変更できる場合もあると思うが、Aspire ONE 722ではブートモードを変更するオプションが見つからないのでSSDもMBRでなければならないようだ。

SSDがNTFSフォーマットできたら、既存システムをSSDにディスククローンする。色々な方法があるのだろうが、今回は
AOMEI Backupper Proを使ってみた(無料のAOMEI Backupper StandardでもMBR形式からMBR形式ならクローンできるようだが、MBP形式からGPT形式へのクローンにはPro版が必要だ)。ちなみに、ネット上で無料でクローンを作成するソフトの定番のように紹介されているEaseUS Todo Backup Freeというプログラムは現在では無料でクローンはできなくなったらしい。個人的にはAOMEIの方が使いやすいと思うし、年間契約方式のEaseUSよりライセンスに生涯アップグレードが含まれているAOMEIのが良いように思う。

クローンにかかる時間は、CPU処理速度、データ総量、ボリュームの読み書き速度、クローンに使うソフトウェアなどで変わると思うが、普通は1時間から数時間かかると思っていた方が良い。今回はデータ総量が100GBもなかったので2時間程度で完了したが、AOMEIの場合はPro版がStandard版より高速動作するとされているので、Standard版だったらもっと時間はかかったと想像される。

こうして起動ボリュームをSSDに交換し、起動してみると確かに早くなっている。とは言え、抜群に早くなったわけではなくギリギリ使えるレベルになった感じだ。その後、主要な機能をあちこち開いたり閉じたりしつつ再起動を何度か繰り返すと、キャッシュが構築されてきたのか少しだけ反応は良くなった。

なお、今回はソースより容量が大きなSSDを使ったので、クローン後に未使用部分が出て勿体無いし、SSDは空き容量が大きい方が寿命が伸びるらしいから、ディスク管理画面からボリューム拡張を使ってパーティションを拡張しておいた。

古いmacMiniを外付けSSDから起動

試験に使っているmacMini (Late 2012) macOSHigh Sierraにしてから耐えられないくらいに遅くなってしまった。買った当時は十分に高速だったけど、やはりシングルコアで内臓メモリが4GBでは、最新のmacOSには非力ということなのだろう。

最新のmacMiniに買い換えようと思っていたけれど、以前に古い
MacBook Proの内蔵HDDSSDに交換したら見違えるほど高速化したことを思い出した。macMiniは基本的に自分で内蔵ディスクを交換できないが、SSDを外付けの起動ディスクとして使っても高速化が期待できるのではないかと考えた。

そこで安い
2.5インチで480GBSSDを買って、

SATA->USB3変換ケーブル

で直接接続して試したら、バッチリ蘇った。
SSD本来の性能は出ていないのだろうけど十分に高速で、耐えられないくらいに遅くなったHigh Sierraを使っていた身としては買った当初より高速に感じてしまう。

SSDとケーブルで合計1万5千円を切る金額だったので、最新のmacMiniの最小構成が5万円程度であることを考えるとかなり節約できたと言える。