電子書籍・コミックサミットin秋葉原

11月12日と13日に、秋葉原で開催された電子書籍・コミックサミットin秋葉原に行った。

どちらかと言えば、業界側のサミットなので、全体として保守的なムードの中にあったと思うが、12日の集英社専務取締役による「デジタルコミックの海外展開」は、ちょっと面白かった。

集英社が進める日本の漫画コンテンツを一カ所に集めたジェイマンガというポータル構想と、社内で開発中の漫画のデジタルコンテンツを作成するためのソフトウェア(名称は失念)は、なかなか積極的で好感が持てる。

残念なのは、日本の週刊漫画雑誌(少年ジャンプのことだろう)の発売日と同時に、翻訳されたデジタル版を海外で発売するという構想には、日本でのデジタル版発売の予定がないと言うことだ。

翻訳したものをデジタル販売できるなら、当然、日本語のオリジナル版もデジタル販売できるはずだが、あえてしないということは、世界展開と言っても、まず海外の海賊版対策、という対症療法的な発想だと思われる。

300万部売れている雑誌で、あえて今から冒険する必要はないということだろうが、「惜しいなぁ」と思ったのは私だけではあるまい。