ブックパスがちょっと嬉しくなった

ここで何度か触れたAUの電子書籍定額読み放題サービス、ブックパスだが、これまでの私の書き方からも分かるように、あんまり評価していないし、そんなに好きでもない。

その最たる理由は、いつまで経ってもカタログが充実しないということと、相も変わらずシリーズ1巻のみ期間限定で読み放題という姑息なやり方を続けているからだ。

私に取ってのブックパスは、あくまで手塚治虫全集読み放題的なサービスであり、その意味がなければ、とっくに解約している。逆に言えば、手塚治虫全集定額読み放題というサービスが、300円/月とかであるなら、そっちに乗り換えるであろう。

ところが、ここへ来て、ブックパスを使っていて嬉しくなる変化があった。ブックパスには、Softbankで言えば、ビューンに当る雑誌の読み放題も含まれている。まぁ、この雑誌の読み放題についても色々と文句があるのだが、こまかいことは置いておく。

で、以前は、DIMEの電子版に掲載されていなかった「伊集院光の深夜27時の買い物(かいぶつ)」が9月号から掲載されるようになったのだ(8月号を見たら載ってなかったので9月号からだと思うが、ずっと読んでいなかったので確信はない)。

ここで何度も書いているように、私は、雑誌と新聞は、すべからく電子版オンリーになるべきと考えている。それは、雑誌や新聞の多くは、読み捨てられることが前提、つまりゴミになることを前提に木を切って紙を作り(あるいは再生され)、インクで印刷され、エネルギーを使って大気を汚しつつ搬送され、広い在庫スペースや店頭スペースを占有して消費者に届けられる。しかも読み捨てられてゴミとなり、その処理も同様に大変なリソースを費やすし、微細であっても社会問題の一因になり得るからだ。

また電子化されることで、情報が共有しやすいというメリットもある(電子化すると利益が減るとか、職が減るとか、議論になることがあるが、この情報の再利用部分で利益を上げたり、新しい事業が創出されたりしてトントンか、それ以上のメリットがあるんじゃないのか、というのが私の考えだ)。

だから雑誌の読み放題サービスとか大歓迎なのだが、どういうわけか、電子版になると掲載されないコンテンツがあるのだ。前出の「伊集院光の深夜27時の買い物(かいぶつ)」もそうだった。

著者が電子化を嫌うとか、何か権利関係で電子化できないとか、そういうことなら分かるが、必ずしもそんな誰もが理解できるはっきりした理由ではないようだ。

で、こういうことをやられると、出版社は、電子化に積極的ではなく、結局は紙版を売り続けたい、何とか紙版を買ってもらいたいと思っているんだろう、と考えざるを得ない。

もちろんビジネスなので、それはそれでも構わないが、私のように、本来活字好きで、数年前までは大量の雑誌や書籍を購入していたのに、もう紙に印刷された書籍や雑誌は極力買わないと決めている人間がいるんだから、もったいない限りである。

脱線したが、DIMEの電子版に「伊集院光の深夜27時の買い物(かいぶつ)」が掲載されるようになったので、今後もブックパスを喜んで使い続けようと思った次第である。今後は、更なるカタログの充実を願うだけだ。